手前味噌だが、2015年3月に開催されたABCは、500人のGuest、7カ国の領事を含む多くのVIP Guest、30人のSpeaker、40のSponsorとAdvisor、$60,000+のFundraising、40+のMedia coverage (CNBC, Bloomberg, TechCrunch...)など、アジアをテーマにした学生主導のConferenceとしては、量・質ともに成功といえると思う。
(写真はRocket InternetのThijssen氏)
今回は、自分の経験を通じて重要だと感じたイベント運営の5つのポイントをまとめたいと思う。
1.周りの人(教授、Alumni、同級生)の力を最大限に活用すること:
今回、日本から招待した複数の著名スピーカーは、Sloan生の派遣元会社のお偉いさん。ビジネススクールでは、同級生のコネやネットワークを使うことで、ハイステータスの人を招待できる確率が高くなる。さらに、個人的なツテやMITの卒業生のデータベースを使ってMITの卒業生に直接コンタクトをとった。MBAの一つの価値はネットワークといわれるが、同級生同士の横のつながりだけでなく、スピーカー集めを通じて、卒業生との縦のつながりも得ることができた。(結果的に招待できなかったが)アリババのジャック・マーなど著名人にアプローチできたのも、Deanや教授の人脈に尽きるといえよう。
2.スポンサー/スピーカー候補に積極的にコールドメールをすること:
集客に重要なのは名の知れた企業/スピーカーを呼ぶことである。まず事前に同級生にサーベイを行い、どの分野に関心があるか等を調査した。今年度であれば、アリババやRocket Internetへの関心が強く、Tech系の会社やEntrepreneurshipへの注目度が高いといえる。呼びたいと思う人をリストアップしたら、1に記載の通り、そこへのコネクションがあるかを確認し、ない場合は、直接コールドメールを送る。今はLinkedInやFacebookを使えば、直接会ったことのない人へのコンタクトも容易になっている。大して時間がかからないので、大物であっても臆せず、コールドメールを送る価値は高いと思う。
3.Conferenceの格式をあげること:
MITというブランドネームは、Speaker & Sponsorにコンタクトする際、大きな後ろ支えとなっているが、我々自身の努力で、そのブランド価値をさらに高めていくことが大切だ。例えば、今年のABCは、様々な国の領事をVIPゲストとして招き、Bloombergをはじめとする多くのMediaにも取上げられた。こうして会議の格式をあげていくことで、今後Speaker & Sponsorを集めやすくなる。例えば、MIT Sloan Sports Analytics Conferenceは毎年、NBAや大リーグのコミッショナーレベルの大物が多く参加する。これは会議でスピーカーをすること自体が非常に名誉なことだという認識がスピーカーにあるといえる。
4.マーケティングに十分なリソースを注ぐこと:
FacebookへのLike申請、Twitterとの連携、ボストンのアジア関連団体への告知、マスコミ向けのプレスリリースなど、マーケティングは非常に手間がかかるが、どれも集客には有効なツールだ。中でも口コミは非常に強力である。今回、約20名のオーガナイザーがいた。1人が10人に声をかけるだけで、200人を集めることができる。各自が50人の友人をFacebookから招待すれば、それだけで1,000人にアクセスできる。こうした地道な努力により、今年度は、最終的に500人の参加者を集めることができた。
5.他のConferenceをベンチマークすること:
ビジネスであれば、競合をベンチマークすることは基本。しかし、とかくビジネスから離れると忘れがちだ。Asia business conferenceは、実際に多くのビジネススクールで開催されていて、それをベンチマークすることで得られることは多い。例えば、他のConferenceでどんなスピーカーを呼んでいるのか、どんなトピックでパネルディスカッションしているのか、トレンドを把握するうえでも非常に有益だ。加えて、他のConferenceのスピーカーは、メリットを感じれば、我々のABCにも来てくれる可能性は高い。実際、Rocket InternetにContactをとったのは、LBSのAsia Business Conferenceを参考にしたものだ。
以上が、イベント運営で得られた経験だと思う。もちろん、こうしたイベントを通じて、アジア系の同級生と仲良くなれたことが一番よかったと思う。
卒業まであと33日!!!
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