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2015年5月25日月曜日

Airbnbはホテル業界を脅かす存在になるのか!?

以前述べたとおり、シェアリングエコノミーの代表サービスであるAirbnbとそれに対抗する既存プレーヤーの動向を、マリオットを例に、箇条書き形式で紹介したいと思う。Advanced Strategic Managementという授業の中で、AirbnbとMarriottの2チームに分かれ、自分はAirbnbの分析を担当した。

Airbnbとは(数値は2014年12月調査時のもので古くなっている可能性あり

  • 2008年にBrian Cheskyらによって設立され、物件オーナーと旅行者をつなぐ宿泊予約のオンラインプラットフォームを提供
  • 世界190カ国3万4000の都市で展開し、80万の物件と、年間3,000万件の取引あり
  • 2013年で$2.5億ドルの収益があり、NabeWiseなど複数の企業を買収
  • 物件のオーナーから3%の取引手数料、宿泊客から6−12%のサービス料を請求
  • 8.26億ドルを資金調達し、バリエーションは100億ドル。2015年2月時点では、新たに10億ドルを調達し、バリエーションが200億ドルになったとの報道も
  • 競合は、HomeAway、FlipKey、Wimduなど
  • 比較的低価格帯のホテルを利用する顧客層がターゲット。ビジネスユースのサービスも提供開始
  • 最初の2年弱は鳴かず飛ばずだったが、ニューヨークの物件の写真を、Airbnbの運営チームが自分たちで撮影したことをきっかけに、1週間で$400を売上を達成。急速に成長開始<(参考)Airbnbが成功するまでの変遷

Airbnbの強みとは
  • 無限に広がる在庫(世界中のアパート物件が商品に)。ホストと旅行者の間の強力なネットワーク効果
  • 急成長するオルタネイティブロッジング市場(Alternative Lodging Market): 2014年に260億ドルの市場規模(宿泊市場の7%)に達する見込
  • 低い間接費:Airbnbの従業員は600人。従業員1人あたり売上高$420,000(2013年)
  • レビューやレーティングをベースに部屋を探すニーズへの対応
  • ホテルサービスの解体:ホテルの総合サービス(ブランド、デザイン、アメニティ、清掃、セキュリティ、食事、コンシェルジェ、リワードプログラム)を解体し、自分の好きなものを組み合わせるニーズに対応
  • 新しいエコシステムの形成:Airbnbのプラットフォーム上で、様々なベンダーがサービスを提供(物件オーナーのための予約受付、清掃、鍵の引き渡しサービスなど)

マリオット(既存プレーヤー)の反応
  • マリオットは、Airbnbに対抗して、アパートにおける短期の滞在サービスの予約プラットフォームを提供開始
  • 既存のアパートのオーナー、テナントと提携し、マリオットの予約システム上でこれらの物件の予約が可能に。背景には、多くの物件オーナーが短期レンタルを禁止する方向性を示しているため、Airbnbのテナントが法的リスクを抱えるようになり、マリオットは、それを回避する形でサービスを提供
  • Airbnbとの違いは、
    1. クオリティをマリオットが保証(ブランド管理のリスクは上昇)
    2. オーナー、テナント、マリオットの3者で利益をシェア(オーナーも含めて利益をシェアするため、Airbnbに比べ、マリオットの取り分は低下)
    3. マリオットグループのリワードプログラムを提供(Airbnbも同様のサービスを提供可能。強いインセンティブにはならない可能性大)

以上を踏まえると、多少の違いはあるものの、マリオットもAirbnbに同調する戦略をとっており、Airbnbを中心とするオルタネイティブロッジングが大きな脅威になっていることがわかる。マリオットは、既存のホテルビジネスとのカニバリゼーション(共食い)があり、オンライン予約プラットフォームとしてはAirbnbにブランド面で大きく離されていることから、劣勢にたたされているといわざるを得ない。

デジタルカメラの出現で破産したコダックのように、いつの時代にも新規の製品/サービスの出現によって、既存プレーヤーの存在が脅かされる例は枚挙にいとまがない。2010年代は、タクシー業界に対するUber、ホテル業界に対するAirbnbのように、シェアリングエコノミーといわれる新しいトレンド/エコシステムをリードする企業が、大きな脅威になっている。

卒業まであと11日!!!


P.S. ボリビア・ウユニ塩湖の鏡張り





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2015年5月9日土曜日

戦略論: UberとAirbnbが切り開いたシェアリングエコノミーの世界

ここ数年、シェアリングエコノミー(共有型経済)のビジネスが盛り上がっている。シェアリングエコノミーとは、サービスやモノを必要な時だけで、利用するサービスだ。サービスを提供する会社が、プラットフォームを用意し、貸し手と借り手を直接つなぐ点が特徴だ。その代表例がUberとAirbnb。Airbnbであれば、例えば家主の旅行や出張中に、自分の家を他人(例えば旅行者)に有料で貸すことができる。Uberは、Uberに登録しているドライバーが自分の車を使って、タクシーのように、他人を目的地まで送迎するサービスである。自分が海外に旅行するときは、この2つによくお世話になっている。言葉の通じないパリやブタペストでも、クリック1つで車が迎えに来て目的地まで送迎してくれるので、本当に便利なサービスだと思う。

下記は、Michael Cusmano教授のAdvanced Strategic Managementの授業で、実際紹介されたシェアリングエコノミーの例である。リンクを貼っているので、興味のあるものは参照していただきたい。

部屋(Airbnb, Flipkey)
車(Uber, Lyft)
自転車 (Spinister)
スキル提供 (Taskrabbit)
お金(Prosper)
駐車スペース (ParkingPanda)
日用品 (Streetbank)
農場/ガーデニング (SharedEarth)
贈り物 (Yerdie)
食事(Feastly)
ペット(Dogvacay)

さすがシェアリングエコノミーを世界に広めたアメリカだけあり、本当に様々なジャンルがある。例えば、一番下のDogvacayは、旅行などで、犬を短期間預けたい飼い主とそのシッターをつなぐサイトである。もはや、動産/不動産/生き物関係なく、シェアされているところが興味深い。ただ、ニッチなものも多く、例えば洋服のシェアサービスを提供していた99dressesは2014年に倒産している。

ビジネスモデルとしては、ネットワーキング効果(一旦普及するフェーズに入ると貸し手と借り手が相乗効果で飛躍的に増加する)が大きい一方、比較的参入が容易で、他社との差別化が難しいという性質も抱えている。

アメリカでも最初は安全性が課題といわれていたが、サービス提供者の評価(レーティングやレビュー)等を公開することや、サービスを提供する会社が一定のトレーニングやスクリーニングを課すことで、安全性を高める仕組みが導入されている。例えば、Uberでは、ドライバーの犯罪歴や運転歴などに関する独自のスクリーニングが行われる。Uberは乗車後に毎回、乗客がドライバーを評価する仕組みが有り、評価が低いドライバーは、改善指導を受け、クビになるケースもある。

時価総額4.9兆円のUberや2.4兆円のAirbnbがいずれは上場し、その資金力を背景に、上記のような会社の買収を繰り返し、シェアリングエコノミーの世界のアマゾン的な存在になったら面白いのではないかと思う。日本でも、2014年の12月に上場したクラウドワークスなどが、シェアリングエコノミーの分野に位置づけられると思うので、この分野での日本企業の活躍にも期待したい。

シェアリングエコノミーが他の伝統的な企業を脅かす存在になっていることについて、別途Airbnbとマリオットホテルを例に紹介しようと思う。

卒業まであと27日!!!

P.S.  ペトラ遺跡


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